【こんなサインは要注意!】シロアリの見分け方と対処方法

「シロアリ被害」はよく耳にしますが、自分の家は大丈夫と思っていませんか。実は、シロアリは見えていないだけで、家の床下や木材を食い荒らしていることが多々あります。

住居への深刻な被害をもたらすのはシロアリですが、黒っぽい羽アリのようなシロアリもいます。また、よく見かけるクロアリとシロアリも区別がしづらく、色だけでは見分けられないところがあります。

シロアリを放っておくと、家が倒壊する威力あるので、深刻な被害になる前にいち早く気付き、対策をとることが重要です。

ただ、クロアリとシロアリは見分け方が難しいので、その違いと対処法を紹介します。

クロアリとシロアリは種類が違う

アリの種類は主に「シロアリ」と「クロアリ」に分けられます。柱や天井などを食い荒らして家に被害を及ぼすのは「シロアリ」です。

なお、シロアリはアリの仲間ではなく、ゴキブリを先祖とした昆虫なので、クロアリとは全く別の種類になります。クロアリは蜂の仲間であるため、家に被害は与えません。

クロアリとシロアリの見分け方

シロアリは翅(ハネ)がついた状態の「羽アリ」として現れますが、クロアリにも羽アリはいます。それぞれの見分け方は下記のとおりです。

胴体 腹部がくびれている 腹部にくびれがなく寸胴
羽 前についている羽が大きく、後ろの羽は小さい 羽は4枚で、すべて同じ大きさ
羽のとれやすさ 引っ張っても取れない 取れやすい
触覚 L字型に折れ曲がっている まっすぐに伸びている

シロアリとクロアリを見分けるときに注目したいのは、「羽の大きさ」と「胴体のクビレ」です。どちらも見た目でわかりやすいので、家に羽アリが現れたときにはチェックしてみるといいでしょう。

シロアリの羽アリが発生している兆候

先ほどご紹介した、クロアリとシロアリの羽アリの見た目の違いの他にも、見かけた羽アリが危険なシロアリかどうかは、次の4つをチェックするとわかります。

・大量発生している

シロアリは、巣が狭くなると羽アリを大量発生させることがあります。そのため、家の中や周辺で大量の羽アリを見かけたら、すでにシロアリ被害に遭っている可能性が高いと思った方がいいでしょう。

・家の中で見かけた

シロアリの食害に遭っている家は、屋内に羽アリが発生しやすくなります。特に、下記のような場所で羽アリを見かけた場合は危険度が高くなるので注意が必要です。

  • 和室
  • 玄関
  • 浴室
  • 木の窓枠
  • 庭の枕木
  • 木製の柵
  • ウッドデッキの近く

クロアリは屋外に巣を作るのが一般的なので、家の中に羽アリが発生するケースはほとんどありません。

・4月~7月に発生した

家に被害を及ぼすシロアリには、4月~5月に発生する「ヤマトシロアリ」と、6~7月に発生する「イエシロアリ」がいます。この時期に羽アリを見かけたら、シロアリである可能性が高いです。

一方、クロアリの活動時期は6月~11月なので、この期間に見かけた羽アリはクロアリと考えていいでしょう。

・屋内や家の周囲に羽が散らばっている

羽が取れにくいクロアリは、羽だけが落ちていることがほとんどありません。一方、羽が取れやすいシロアリの羽アリが発生した場合は、屋内や家の周囲に羽が散らばっています。

ヤマトシロアリとイエシロアリの見分け方

家に被害を及ぼす「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」の違いも確認しておきましょう。

・ヤマトシロアリ

日本でもっとも生息数が多いシロアリです。シロアリ被害の9割はヤマトシロアリによるもので、北海道北部を除く日本全土に分布しています。

体長は3~6mm。活動が盛んな時期は4月~5月になります。ただし、時期を問わず繁殖することができるため、巣を作られてしまうと時間とともに数が増えていきます。

・イエシロアリ

家に大きな被害を与えるシロアリです。木造だけではなく、コンクリート造りの建物にも被害を与えます。イエシロアリは水を運ぶことができるため、建物の上部にまで被害が及ぶケースも少なくありません。

体長は3~7mmで発生数が多く、被害スピードが速いという特徴もあります。主な活動時期は6月~7月です。

アメリカカンザイシロアリの被害にも注意

Close up Macro soldier termite bug in nature

もともと日本に存在していなかった種類ですが、木材や家具の輸入によって運び込まれ、繁殖するようになりました。乾いた木材の中でも、わずかな水分があれば活動できるという特徴があります。

体長はヤマトシロアリやイエシロアリの約2倍と大きいので、他のシロアリと見分けがつきやすいでしょう。主な活動時期は7月から9月です。

シロアリに狙われやすい住居の特徴

シロアリに狙われやすい家の主な特徴は、次の6つです。

1.雨漏りが発生している

木材に湿気や水分が含まれている家は、シロアリにとって格好の餌場となります。外壁のわずかなヒビから雨水が入り込むこともあるので注意しましょう。

2.床下が狭い

床下の狭いと通気性が悪化して湿気が溜まるため、シロアリに狙われやすくなります。

3.床下の換気口が塞がれている

床下換気口の前に物などを置いておくと通気が悪くなります。不要な物が置いてある場合は、早めに移動させましょう。

4.山林を切り拓いた土地である

シロアリの本来の生息地は森や山林です。このような場所を宅地にした場合は、初めから棲んでいたシロアリの被害に遭うリスクが高くなります。

5.枕木や木製の柵を使っている

地面と木材が接していると、シロアリが集まりやすくなります。

6.庭に植木や盆栽がある

植木や盆栽が多い庭は日陰によって風通しが悪くなるので、湿気を好むシロアリが集まります。廃材などを庭に放置するのも避けた方がいいでしょう。

シロアリの被害に遭いやすい場所

シロアリが好むのは太陽の光が当たらない暗い場所、湿度の高い床下など湿った木材などです。特に樹木が好物のため、クリ、サクラ、スギが近くにある家は注意した方がいいでしょう。

住居周りだと、廃材や枯れた木、薬剤処理をしていないウッドデッキなどを好みます。住居の中では、お風呂場や洗面所、キッチンの床下など水回りに被害が多く見られます。

シロアリ駆除・対策は自分でもできる?

シロアリ駆除や対策はご自分でもおこなえます。主なシロアリ駆除・対策方法は次のとおりです。

・スプレーで駆除

アリ用の殺虫スプレーを直接噴射して、シロアリを駆除する方法です。即効性は高いですが、発見したシロアリ以外に効果はありません。

・掃除機で吸い込む

子供やペットがいて殺虫スプレーを使いたくない場合は掃除機で吸い込みましょう。吸い込まれたシロアリは、掃除機の風圧で死んでしまいます。

・防虫スプレーを撒いておく

網戸や玄関に防虫スプレーをしておくと、外から侵入してくるシロアリを防げます。ただし、土の中から床下に入り込んだシロアリには効きません。

3つの方法をご紹介しましたが、どの方法も「一時的な対処に過ぎない」ということは忘れないようにしましょう。本格的なシロアリの駆除・対策は、専門業者に依頼するのが基本です。

シロアリ防除を業者に依頼した場合の費用相場

シロアリの防除の費用相場は、駆除をする方法によって異なります。

・バリア工法

薬剤をシロアリに直接散布する方法です。即効性があるだけではなく、散布後5年前後は防除の効果が見込めます。費用は1㎡あたり1,000~2,000円前後です。

・ベイト工法

ベイト剤という毒えさを専用の容器に入れて、自宅周囲の土中に埋める方法です。エサを巣に持ち帰って仲間に分け与えるというシロアリの習性を利用して、シロアリの巣ごと駆除します。費用相場は外周1mあたり約6,500円です。

まとめ

シロアリは予防ができれば一番良いですが、もし家の周辺でシロアリ被害にあったら、専門業者に相談しましょう。迅速な対策が何よりも重要です。

ただ、シロアリ被害が初期の場合は、専用の薬剤で自分でも簡単に対処できます。薬剤処理をする際は、床下やキッチン、トイレなど水回り、屋根裏などシロアリが好む場所から行いましょう。

羽アリの発生が始まる前に薬剤の処理を行えば安心ですので、4月から対策するのがおすすめです。新築や鉄筋コンクリートでも安心できないので、シロアリが発生しやすい場所のチェックと予防は定期的に行うことをおすすめします。

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