大量発生したシロアリの駆除方法と羽アリ対策を詳しく解説!
家の中でシロアリの羽アリが大量発生したら、すでに被害を受けている可能性があります。
ただし、すべての羽アリが危険なわけではありません。シロアリの羽アリは住宅に大きな被害を与えますが、クロアリの羽アリであれば危険度は下がります。
そこで本記事では、シロアリが大量発生する原因や羽アリの見分け方、大量発生したシロアリの駆除方法などを詳しく解説します。大量発生したシロアリがどこから来るのか気になっている方も、ぜひ参考にしてください。
シロアリの羽アリが大量発生する原因
シロアリの羽アリが大量発生する原因は「新しい巣の創設」です。シロアリが増えすぎて巣が狭くなると、全体の数%が羽アリとなって飛び立ちます。
営巣に適した場所を見つけた雌の羽アリは、羽を落として雄を誘引する臭いを出します。臭いに引き寄せられた雄は雌の尾に頭を付けて這い回り、隙間に入り込んで産卵の準備に入るのです。
大量発生の前からシロアリが姿を現していた場合は、巣から飛び立った羽アリの可能性もあります。いずれにしてもすでに巣がある可能性は高いので、早めに駆除しなければいけません。
大量発生したシロアリが建物に与える影響
大量発生したシロアリは床下に大規模な巣を作り、木材を集中的に食害します。建物を支える柱や壁の内側に被害が拡大すると、地震などの自然災害で家が倒壊することもあります。
新築住宅や鉄筋コンクリート造りでも、シロアリの被害は防げません。どのような住宅でも、建材に木材を使用しています。シロアリは木材を狙って食害するので、家全体の耐久性が低下してしまうのです。
大量発生した羽アリが危険かどうかを見分ける方法
シロアリだけではなく、クロアリも羽アリが大量に発生します。クロアリは建物に害を及ぼさないので、大量発生しても危険度は高くありません。一方、シロアリは建物に大きな被害を及ぼすため、すぐにでも駆除をする必要があります。
適切な対処をするためにも、シロアリとクロアリの見分け方を確認しておきましよう。
・体の特徴で見分ける
シロアリの羽は前後で形とサイズがほぼ同じです。胴体は寸胴でクビレはありません。クロアリは前羽が大きく、腹部はクビレています。違いを色で識別することはできないので、触覚や羽の形をしっかりと確認しましょう。
・発生時期で見分ける
シロアリの羽アリは5月~6月にかけて大量発生します。とくに雨上がり翌日の風が少ない日には、羽アリが大量発生しやすくなります。一方、クロアリの羽アリが発生するのは5月から7月頃です。
家に大きな被害を与えるイエシロアリの羽アリは、5月下旬から6月中旬の夕方から夜にかけて大量発生しやすくなります。この時期にシロアリが電灯に群がっていたら、イエシロアリの可能性が高いでしょう。イエシロアリの次に大きな被害を及ぼすヤマトシロアリが大量発生するのは、4月下旬から5月の日中です。
ただし、シロアリは気温が20度〜30度になると活発化すると言われているため、4月から10月頃であれば、いつでも発生する可能性があります。暖房器具を使用して部屋や床下の温度が上昇すれば、冬でも大量発生につながるのです。
・発生場所で見分ける
シロアリもクロアリも外で大量発生しますが、家の中で羽アリが大量発生するのはシロアリだけです。屋内で羽アリを見つけたら、すぐにでも専門業者に連絡しましょう。
大量発生したシロアリは自分で駆除できる?
大量発生したシロアリをご自分で駆除するのは困難です。応急処置ならできますが、シロアリがいなくなったわけではないので、できるだけ早く専門業者に駆除を依頼してください。
応急処置の方法は次の3つです。
1.掃除機で吸う
家の中で数匹目撃した程度なら応急処置として、シロアリを掃除機で吸引しましょう。ほとんどの羽アリは吸引時の圧力で死んでしまいます。
2.ビニール袋をかぶせる
シロアリが発生した場所にビニール袋をかぶせてテープで固定します。袋の中にシロアリが溜まったら、口を縛って捨ててください。
3.ガムテープを使う
シロアリの数があまり多くない場合は、ガムテープに貼り付けて駆除します。
大量発生したシロアリ駆除は必ず専門業者に相談しよう
応急処置ではシロアリを完全に駆除できません。一時的にはシロアリの姿を見なくなるかもしれませんが、床下や柱の内部では食害が進んでいます。大切な家を守るためにも、必ず専門業者に駆除を依頼してください。
専門業者なら、次の方法でシロアリを徹底的に駆除します。
1.バリア工法
薬剤や消毒液を直接散布して駆除する方法です。即効性が高い方法なので、多くの業者で採用されています。
費用相場は1㎡あたり約1,000〜2,000円が相場となります。
2.ベイト工法
家の周囲に毒のエサを入れた専用容器を埋めて、シロアリの巣ごと駆除する方法です。効果が現れるまでに時間はかかりますが、人体や環境に配慮しながら駆除することができます。
費用相場は外周1mあたり6,500円です。
まとめ
シロアリは、新しい巣を作る際に大量発生します。そのため、家の中でシロアリが大量発生した場合は、すでに巣作りを始めている可能性があると考えて駆除を行ないましょう。シロアリは木材を集中的に食害するため、新築住宅や鉄筋コンクリート造りの家でも被害は防げません。
応急処置であればご自分でも対処できますが、完全な駆除は困難です。目に見えない場所での被害進行を防ぐためにも、必ず専門業者に駆除を依頼してください。