シロアリ駆除の相場はどれくらい?見積もりで失敗しないポイントとは
シロアリの駆除で悩むのは「駆除費用」ではないでしょうか? シロアリの駆除は業者の種類や被害状況、建物の構造などによって費用が変わります。
しかし、駆除費用に適正な価格があるのも事実です。
費用が安すぎるシロアリ駆除業者は、シロアリの再発リスクが高まります。逆に、費用が高すぎるシロアリ駆除業者は悪質業者の可能性があります。
そこで今回は、シロアリ駆除の費用が変わる要素や工法別の費用相場、悪質業者の見分け方などについて、詳しくご紹介します。
シロアリ駆除の見積もり金額の相場
シロアリ駆除の見積もり金額相場と、料金を確認する際の注意点を見ていきましょう。
シロアリ駆除の全国的な相場は?
シロアリ駆除の全国的な相場は、坪当たり10,725円(1㎡あたり3,250円)とされています(一般財団法人経済調査会の統計)。なお、以前は公益社団法人日本しろあり対策協会が1㎡あたり3,000円程度を基準としていました。
坪単位と㎡単位の表記による料金の違いに注意
シロアリ駆除の料金表記は、業者によって「坪単価」か「㎡単位」が異なります。1坪は3.3㎡なので、「㎡単位」の料金を坪換算する場合は3.3倍しなければいけません。「㎡単位」は金額が小さく見えるので、比較する際には注意が必要です。
シロアリ駆除の業者による費用の違い
シロアリ駆除の業者によっても、費用相場が異なります。業者の種類と費用の違いを詳しく見ていきましょう。
大手業者・ホームセンター
1坪あたり10,000円(1㎡あたり3,000円前後)が費用の相場です。事業規模が大きい業者は宣伝費や人件費などが上乗せされるため、シロアリ駆除費用が高くなる傾向にあります。
地域密着型の中小業者
1坪あたり6,000円~9,900円(1㎡あたり1,800円~2,700円)が費用の相場です。地域密着型の中小業者は被害状況に応じて柔軟な見積もりをしてくれるという特徴があります。
取次業者
1坪あたり4,000円~(1㎡あたり1,200円~)が費用の相場です。価格は安めですが、自社で施工するわけではないため、技術や工事基準が明確ではありません。施工後のサポートは実際に請け負った業者が担当することになります。
合同保証タイプ
1坪あたり4,000円~6,000円(1㎡あたり1,200円~1,800円)が費用の相場です。なお、合同保証タイプとは「運営本部」「施工加盟店」「損害保険会社」が合同で工事の保証する形態を指します。各社が相互チェックをおこなうのでミスが生じにくく、シロアリ保険も付帯しています。
シロアリ駆除の見積もりは工法でも変わる
シロアリ駆除の費用相場は「バリア工法」を想定して算出するのが一般的です。そのため、他の工法で駆除する場合は見積もり費用が変わります。主な3つの工法を、それぞれ見ていきましょう。
バリア工法
一般的なシロアリ駆除の工法です。床下に進入してシロアリを直接駆除します。ここで紹介する3工法のなかでは、もっとも費用が安くなります。
ベイト工法
ベイト剤(毒エサ)を建物の周辺に設置してシロアリを駆除する方法です。費用は建物の外周や、ベイト剤を設置する場所などによって変わります。初期費用だけではなく、ベイト剤を定期的に交換する費用も必要です。
テクノガード工法
床下に進入してシロアリを駆除する工法です。防湿効果がある薬剤を使用するのがバリア工法との主な違いになります。費用はバリア工法の4~5倍です。
シロアリ駆除の見積もりが変わる要素
業者や工法の種類以外にも、次のような要素でシロアリ駆除の見積もりは変わります。
シロアリの種類
シロアリ被害の大半は「ヤマトシロアリ」か「イエシロアリ」によるものです。この2種類は駆除方法が確立されているため、見積もりと実際の駆除費用にほとんど違いはありません。しかし、外来種の「カンザイシロアリ」は被害箇所の特定が難しいため、見積もりよりも費用が高額になることがあります。
被害規模
被害の規模が大きくなるほど作業量も増えるため、見積もり金額も高くなる傾向にあります。費用を安く抑えるためには、定期的な点検と早めの駆除が欠かせません。
建物の大きさや構造
建物の大きさだけではなく、木造や鉄骨、コンクリート造などの構造よってもシロアリ駆除の金額が変ります。シロアリ駆除の工程は木造住宅への施工を基準としているため、鉄骨やコンクリート造りの家は費用が高くなりがちです。
床下点検口の有無
シロアリ駆除の見積もりを作成する際には、床下に潜って被害状況の調査をします。しかし、床下に入る「点検口」がない場合には、新たに点検口を設置する工事費用が発生します。
出張費や休日・祝日の割増料金
対応エリアが限られているシロアリ業者にエリア外から依頼すると、別途「出張費」を請求される場合があります。また、シロアリ駆除の希望日は休日や祝日に集中するため、割増料金が加算されることもあるので事前に確認しましょう。
コインパーキングなどの駐車料金
シロアリの駆除には、半日~1日ほどかかります。そのため、自宅に業者の車両を停めるスペースがない場合は、コインパーキング代を請求されることがあります。
悪質なシロアリ駆除業者には注意!
ここからは、悪質なシロアリ駆除業者の特徴をご紹介していきます。悪質業者による金銭的な被害は少なくないので、シロアリ駆除の見積もりを依頼する際には注意が必要です。
突然自宅に訪問してくる
一般的なシロアリ駆除業者は依頼をしない限り訪問してきませんが、悪質な業者は「無料点検サービスを実施しています」などと言って、訪問してくることがあります。被害実態にそぐわない高額な費用をそのまま払ってしまうといった被害も少なくありません。
点検後に虚偽の報告をしてくる
シロアリの被害状況を確認するには床下に入りますが、普段から入るような場所ではないため、ご自分での被害確認は難しいものです。これを逆手にとり、床下点検後に不安を煽る虚偽の報告をする悪質業者も存在します。
必要のないサービスを無理に薦めてくる
シロアリ駆除に不要な工事やサービスを薦めてきたら、悪質業者と考えて間違いないでしょう。追加の工事やサービスが必要である理由を明確に説明できない業者は、依頼を断った方が無難です。
今すぐにと契約を急かす
悪質業者は考える時間を与えないようにするため、見積もり後すぐに契約を迫ります。シロアリの被害に遭っても、慌てて契約をする必要はありません、1週間程度なら被害状況に変化はないので、見積もりの内容をよく検討したうえで契約を決めましょう。
見積もりより多くの費用を請求してくる
見積もりより大幅に多い費用を請求する業者や、追加料金に関する説明をせずに契約しようとする業者との契約は見送りましょう。
優良なシロアリ駆除業者を選ぶ方法は?
ここからは、優良シロアリ業者の選び方をご紹介していきます。
業者のホームページで過去の実績を確認する
シロアリの駆除を依頼する前に、業者のホームページで過去の実績を確認しましょう。ただし、使われている写真に業者の社員が写っていない場合は、フリー素材などを用いた虚偽の実績かもしれないので注意してください。
複数の口コミサイトで評判を確認する
Googleマップや、他のポータルサイトに掲載されている業者の口コミをチェックすることも大切です。業者のホームページに掲載されている口コミは「自作自演」の可能性があるので、必ず他の媒体で複数の口コミを確認しましょう。
作業内容について事前にしっかり説明を受ける
シロアリ駆除の前に、作業の内容をしっかり説明してくれる業者なら安心です。また、シロアリの生態や駆除の工法・薬剤に関する知見があり、質問に対して親身に答えてくれるかどうかも確認しておくといいでしょう。
保証内容やアフターサービスを確認する
再発時の保証やアフターサービスの内容は必ずチェックしておきましょう。専門業者がおこなった駆除でも、再発する可能性はゼロにはなりません。なお、シロアリ駆除の薬剤は効果が5年程度で切れるため、「5年保証」が付帯している業者を選べばより安心です。
まとめ
今回はシロアリ駆除の流れや見積もりについて詳しくご紹介しました。
シロアリ駆除の費用は業者の種類や被害状況、建物の構造などによって変わりますが、事前に費用相場を知っておくことも大切です。
なお、シロアリ駆除業者のなかには悪質な業者もいるので注意が必要です。不当に高い費用を請求されることもあるため、必ず複数の業者に見積もりを依頼して業者を選ぶようにしてください。点検と見積りは無料なので、まずは気軽に問い合わせをしてみましょう。