シロアリ被害には卵の駆除が必須!シロアリの卵の効果的な駆除方法とは
シロアリ被害に遭ったら「すぐに駆除」が鉄則です。
自宅の床下にシロアリの巣がある場合は、シロアリの成虫だけではなく巣の中にある卵も含めて駆除する必要があります。卵が巣の中で孵化してしまうと、さらに大量のシロアリが発生してしまうので、何度もシロアリ被害を受けることになります。
今回は、シロアリの卵の特徴や駆除方法をご紹介します。「家がシロアリ被害に遭っているかもしれない」と不安に思う方は、ぜひ参考にしてください。
シロアリの卵はどこにある?特徴や見つける方法は
日本に生息するシロアリの中でも、住宅への被害が大きい「イエシロアリ」は数十万〜数百万頭と大規模の巣(コロニー)を作ります。この大きな巣の中で、シロアリの女王アリは、毎日数十個〜数百個もの卵を産卵し続けます。
シロアリの卵は早ければ30日程度で孵化するため、一度シロアリに巣を作られてしまうと、シロアリはもの凄いスピードで増殖していくのです。
シロアリの女王アリが産んだ卵は巣の中で育てられるため、家の中でシロアリの卵を発見することはまずありません。したがって、シロアリの卵だけを探して駆除するのは難しいでしょう。
シロアリの卵はどのように駆除するのか?
卵だからといって特別な駆除の仕方があるわけではなく、一般的なシロアリの駆除方法と同じやり方で卵の駆除を行います。
シロアリの駆除方法は、下記の2種類の方法が一般的です。
・ベイト工法(毒餌を設置する方法)
・バリア工法(薬剤を土壌や木部に散布する方法)
ベイト工法(毒餌を設置する方法)
ベイト工法は、毒エサをシロアリの通路である蟻道(ぎどう)近くの地中に埋め込む方法です。毒エサを巣に持ち帰させることで、巣ごとシロアリを破壊するのが目的です。
毒エサとして使用するベイト剤は昆虫だけに効果のある「脱皮阻害剤」という薬剤を使用しているため、ペットや小さなお子さんがいるご家庭でも安全に利用できるメリットがあります。
ベイト剤は設置してから効果が出るまで数ヶ月ほど時間がかかるので「即効性が期待できない」というデメリットがあります。あくまでもシロアリの予防策として取り入れることをおすすめします。
バリア工法(薬剤を土壌や木部に散布する方法)
今すぐシロアリの卵を駆除したいなら「バリア工法」がおすすめです。これは、住宅の土壌や木部に直接シロアリを駆除する薬剤を散布・塗布する方法です。すでに住宅に潜んでいるシロアリや、シロアリ被害を未然に防ぐための予防対策の両面で活用できます。
薬剤の散布に対して不安に思われる方もいると思いますが、現在は毒性のある薬剤の使用は禁止されており安全性の高い薬剤が使われているので安心です。
このバリア工法は、下記の2種類の処理方法があります。
基本的にバリア工法は「土壌処理」と「木部処理」をセットで施します。
・土壌処理
シロアリは住宅の敷地に侵入する際に、蟻道(ぎどう)というトンネルのような通り道を地中に作ってやってきますが、そのシロアリが通過する土壌に薬剤を散布しておくことでシ駆除するのが土壌処理です。
・木部処理
シロアリがエサにする床下の土台や柱などの木部に、直接薬剤を塗布することで駆除するのが木部処理です。
シロアリがいる家の条件はこの3つ
これから紹介する3つの条件に当てはまる住宅はシロアリ被害に遭いやすいと言えます。
1.日当たりが悪く湿気が多い
シロアリは湿気を好むので、日当たりが悪い湿気を含んだ土地に集まる習性があります。ジメジメした空気がこもりやすく、直射日光が当たらない床下は絶好のシロアリの住処になるので床下の湿気対策は万全にしておきましょう。
2.最後に防蟻処理してから5年以上経過している
シロアリの発生を防ぐ防蟻処理は「最大で5年」程度の効果が一般的です。薬剤の効き目が切れると再びシロアリが発生するので、定期的な防蟻処理は欠かせません。
3.近所でシロアリ被害が発生した
近所でシロアリ被害が発生したら注意しましょう。シロアリは餌場をフェロモンで仲間に知らせる習性があるため、あっという間に数百匹のシロアリが押し寄せて、近隣にも被害を及ぼします。
シロアリ被害を受けている可能性があれば……
もし、自分の家がシロアリ被害を受けていたらと考えると不安ですよね。シロアリ被害は対処が遅れることで、あなたの大切な家全体に深刻なダメージを与えます。被害を最小限に抑えるためにも、シロアリを見つけたらすぐに専門の駆除業者に連絡するようにしましょう。
気になるシロアリ駆除の相場は、1坪あたり4,000円〜10,000円ほど。もちろん、依頼する業者の種類や被害の状況、使用する薬剤や駆除方法によって費用は変わるので詳しくは業者に見積もりを依頼しましょう。
定期的な点検がシロアリ被害を防ぐ
シロアリ被害を未然に防ぐためには、定期的に点検するのがおすすめです。点検のみでしたら無料で実施している業者も少なくありません。
点検の頻度は1年に1回ほど行えば、まず安心でしょう。大切な住居を守るためにも定期的なシロアリ点検は欠かせません。
まとめ
シロアリの卵自体には危険性はありませんが、いずれ孵化して成虫になれば住宅へ深刻な被害をもたらします。そのため、シロアリの巣ごと卵を駆除して、将来の被害を未然に防ぐ必要があります。
今回ご紹介したように、シロアリの発生を未然に防ぐ方法もありますので、定期的な防蟻処理や点検を欠かさず行うようにしましょう。