床が抜ける原因と補修方法!前兆をチェックして早めの対策を!

家の築年数が経過してきて床が抜けるのが心配という方も多いのではないでしょうか。

古い家ではなくても、家の床が抜けることがあります。構造上の問題や物の重さだけではなく、湿気やシロアリ被害などで抜けることもあるため、対策方法を知っておくことは大変重要です。

そこで本記事では、床が抜ける主な原因や対策方法などを詳しく解説していきます。抜けてしまった床の補修費用も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

床が抜ける主な原因6つ

床が抜ける主な原因は次の6つです。

1.下地の劣化

床が抜ける大きな原因のひとつが、下地の変形と腐食です。湿気が多い部屋や水漏れが発生している箇所などで腐食が起こります。

2.根太や大引の劣化

床材を張り付ける角材「根太(ねだ)」や、根太を支える太い角材「大引」の腐食によって床が抜けることもあります。大引や根太を腐食させる原因となるのは、「水回りからの水漏れ」や「床下の湿気」です。

3.床束や束石の劣化

大引を支えるのが「床束(ゆかづか)」です。また、床束の下には「束石(つかいし)」があります。これらの劣化も床が抜ける原因になります。

4.接着剤の劣化

根太の上に張られた下地と仕上げ材を貼り付ける接着剤が経年劣化を起こすと、床が抜ける原因になります。築15年を超えた家や、湿度が高い場所のフローリングに起こりやすい劣化です。

5.シロアリによる被害

シロアリの食害に遭った床材は内部が空洞になるため、歩いただけで床が抜けることもあります。

6.木材不朽菌による被害

木材不朽菌は、木材を腐らせて劣化させる菌のことです。つまり木材不朽菌が繁殖すると、床下や柱などの木部が腐って床が抜けてしまうのです。

木材不朽菌は水分を含んだ木材に繁殖するため、浴室・台所などの水回りや、床下や天井部分などの湿気がこもりやすい場所に表れます。

床が抜けた場合の補修方法

床が抜けた場合は、原因や状況によって補修方法が異なります。

・下地の劣化

抜けた床板を剥がしたうえで接着剤を塗り、新しい床板を張れば補修は完了します。フローリングを撤去したうえで張り替えるのではなく、新しい床を上に重ねて張る「重ね張り」で対処することも可能です。

・基礎部分の劣化

基礎部分が劣化している場合は、本格的な補修が必要になります。ご自分での対処は困難なので、専門業者に相談・見積もりを依頼しましょう。業者に依頼する際には、劣化の原因も同時に補修することが大切です。

たとえば、水漏れが原因の場合には、水回りの設備を補修しなければいけません。湿気が原因であれば、床下調湿材の設置といった対処方法が考えられます。

基礎部分の劣化は原因を特定するのが難しいケースもあるので、床下の点検も含めて業者に依頼するようにしてください

・シロアリによる被害

シロアリが原因の場合は、必ず専門業者に駆除を依頼しましょう。シロアリを放置しておくと、床下だけではなく、屋内の柱や天井裏にまで被害が拡大する恐れがあります。

・木材不朽菌による被害

水回りの床や床下の木材が腐っていたら、できるだけ早く専門業者に補修の依頼をしましょう。一度木材不朽菌によって腐った木材は元には戻らないので、これ以上被害を拡大させないためにも放置は厳禁です。

なお、木材不朽菌の除去には、木材防腐剤による薬剤処理を行います。

抜けてしまった床の補修費用は?

抜けた床の補修費用も、原因によって異なります。場所ごとの補修費用を見ていきましょう。

・床板の張り替え

床板を張り替える際の費用相場は、6畳のフローリングで9万円~18万円となります。重ね張りで対処する場合は、6万円~14万円が費用の相場です。

・根太と大引の補修

根太と大引を補修したうえで床を張り替える場合は、約20万円~30万円が費用の相場です。ただし、部分的な補修であれば数千円で済むこともあります。

・床束と束石の補修

束石や床束が劣化している場合は、くさびを打ち込んで接着剤や金具で固定します。補修費用の相場は1カ所につき数千円です。

・接着剤の劣化

接着剤の劣化は再び接着するだけで済むため、費用相場は数千円となります。

・シロアリによる被害

シロアリは専門業者による徹底した駆除が必要になります。駆除剤を直接散布して防除を行なう「バリア工法」の費用相場は、1㎡あたり1,000〜2,000円です。

・木材不朽菌による被害

木材不朽菌の被害に遭っている場合は、腐朽している部分を交換する工事が必要になります。床板、根太・大引、床束のいずれが腐食している可能性が高く、金額は腐食している箇所と範囲によって差が出ます。

木材不朽菌の予防には木材防腐剤の塗布や吹き付けを行います。こちらの費用相場は、1㎡あたり1,000〜2,000円です

床が抜ける前兆は?こんな症状は注意

歩いただけで床が軋んだり歪んだりするようであれば、すでに劣化や腐食が進行している可能性があります。

また、床材の接着剤が剥がれてくると、床の沈みや歩いたときのフワフワ感があります。このような場合には、早めに床下の点検を依頼しましょう。

シロアリが原因の場合は、床下にシロアリの通り道である蟻道(ぎどう)が見られることもあります。シロアリの被害が屋内に達している可能性も高いため、できるだけ早めに駆除の依頼をしてください。

床が抜けないための対策を紹介!

床が抜ける大きな要因は、床下の湿気です。そのため、床が抜けるのを防ぐには、床下の湿気を防ぐことが何よりも重要になります。

日頃からできる対策方法は、次の4つです。

1.床下の通気性を確保する

床下の換気口の前に物を置くのは避けましょう。物を置いて通気口が塞がれてしまうと空気の流れが悪化して、床下に湿気がたまりやすくなります。

床下の通気性を改善することで、湿気を好むシロアリや木材不朽菌の繁殖を抑えることもできます。

2.水漏れの点検と早期修理

床下の水漏れは気づきにくいので、定期的に点検を行なって早期発見・修理を心がけましょう。

3.床下調湿材を設置する

床下調湿材は周囲の湿度に反応して湿気の吸放出を繰り返すため、半永久的な効果が期待できます。調湿材の費用は設置費込みで1個あたり2,000円〜3,000円が相場です。

4.シロアリの防除

シロアリの防除は5年ごとに行うのが基本です。専門業者が使用する駆除剤の効果は、人体への影響を考慮して最長5年間と定められています。そのため、定期的な点検と併せて5年に1度のシロアリ防除を行ないましょう。

まとめ

床が抜ける原因は、床板の劣化や接着剤の劣化、シロアリ被害です。床が軋んだり歪んだりするようであれば、すでに劣化や腐食が進行している恐れがあります。

基礎部分に大きなダメージがなければ床板の張り替えで対処できますが、基礎部分の劣化やシロアリ被害が原因で床が抜けた場合は大規模な補修が必要になることもあります。

床が抜けるのを防ぐためには、床下の通気性を確保したうえで、水漏れの点検と早期修理を行なうことが大切です。併せて、5年ごとのシロアリ防除も忘れないようにしましょう。

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