給水管工事の費用相場は?知っておきたい基礎知識
私たちが普段使っている水は給水管から運ばれてきます。生活に欠かせない水だからこそ、安全で清潔な水を使い続けたいですよね。
今回の記事では、給水管の工事や費用、メンテナンスの必要性などについて詳しくご紹介していきます。給水管のさまざまなトラブルや解決方法につても解説していきますので、併せて参考にしてくださいね。
給水管の工事費は自己負担?費用はどのくらい?
公道の給水管から水道を自宅に引き込む場合、工事費は全額自己負担になります。道路を沿うように「水道本管」と呼ばれる水道管が引かれていますが、水道本管から自宅敷地内までの配管工事が「引き込み工事」です。
1m引き込むごとに工費が1.5万円ほどかかります。水道本管から敷地まで20mある場合には、工費が約30万円かかると思ってください。なお、水道本管から敷地内の距離は場所によって異なります。
水道管の口径も、総工費に影響します。一般的な水道管は口径20mmですが、居住者の人数が多い場合は使う水量が増えるため、25mmの水道管を設置することもあります。
25mmの水道管は20mmよりも割高なので、総工費も高くなりがちです。
給水管の引き込み工事費以外の費用
給水管の引き込み工事では、工事費のほかにも発生する費用があります。
給水申込納付金
水道の設備費を一部負担ための費用です。支払う金額は自治体によって異なりますが、水道管の口径が太くなるほど高額になります。
口径 | 費用 |
13mm | 2万円~12万円 |
20mm | 6万円~29万円 |
25mm | 30万円~66万円 |
各種手数料
「設計手数料」と「分岐管理手数料」を支払います。金額は1件あたり5千円前後です。
大きな負担ではありませんが、工事費以外にも費用が必要になるという点は覚えておきましょう。
給水管の種類
ここからは水道管の種類と特徴、寿命の目安についてご紹介します
鉄管(鋼管)
寿命の目安は15年から20年です。鉄管はトラブルが起きやすいので最近ではほとんど使われていません。
耐久性と耐震性に優れているので広い範囲に設置されていましたが、錆びやすく加工が困難であるという理由から、そのほとんどが樹脂性の水道管に切り替えられています。
錆による水の変色や、管に穴が空いて漏水するなどの被害も顕著です。
塩ビ管
最近の水道管は、不要なトラブルを防ぐために樹脂製に切り替えられています。
塩ビ管の素材もプラスチック樹脂なので、錆による水トラブルの軽減に役立っています。加工も比較的容易で施工も簡単です。
ただし、急激な温度変化に弱いため、凍結による割れや、暑さが原因の劣化などの問題を抱えています。塩ビ管の寿命はおよそ30年です。
架橋ポリエステル管
樹脂製の水道管です。簡単に曲がるので継ぎ手を使う箇所が減り、継ぎ手部分からの漏水トラブルを回避することができます。
耐寒性に優れているうえ弾力性もあるので、凍結しても破損しません。耐熱性もあるため、水とお湯の両方に使えます。耐食性も高く、錆の心配も不要です。
寿命の目安も30年以上と長めですが、やや割高な価格がデメリットといえるでしょう。
給水管からこんなトラブルが起ったらすぐに対処が必要!
ここからは、よくある給水管のお悩みと原因についてご紹介していきます。
茶色い水が出る
錆びた水道管の金属が剥がれて流れると茶色い水が出ることがあります。宅内の配管が主な原因ですが、近隣でも茶色い水が出ている場合は水道本管が原因の可能性もあります。
錆びないプラスチック管が主流の現在でも、貯水タンクのあるマンションや築年数の古いマンションでは金属製の水道管が使われていることがあるので注意してください。
変色した水道水は、洗顔や調理などに使えません。口にしてしまった場合には、健康状態に悪い影響が出る危険性もあります。
茶色い水が出た場合には速やかに業者に連絡をして、原因の究明と早期改善を目指しましょう。
水が出ない
水が出ない場合は、凍結が原因で水道管が破裂している可能性があります。まずは、目視できる範囲に破損などがないかチェックしましょう。
異常が見つかったときには、すぐに元栓を閉めて業者に連絡をしてください。
排水管が詰まっている場合は、詰まっている箇所の周辺にビニールシートを敷いてから、バケツなどで溜まった水を汲み取ります。汚水が溜まっているときはビニール手袋を着用しましょう。水位が下がったら排水口に詰まっている異物を取り除きます。
詰まりの原因はさまざまですが、再発を防止するためにも専門業者に相談をした方がいいでしょう。
下水のような臭いがする
下水のような臭いがしたり、壁や床下が濡れたりしている場合は、宅内で水漏れしている可能性があります。
場所が特定できない場合は状況を確認したうえで、専門の業者に連絡をしましょう。
まとめ
給水管の工事費は全額自己負担になるだけではなく、工事費用以外の出費を覚悟する必要があります。
水のトラブルや水道管の寿命で悩んでいる方は、状況を悪化させないためにも、できるだけ早く専門業者に相談をしてください。