シロアリ駆除のための補助金は出る?保険は適用外?
シロアリ駆除を検討している方を悩ませるのは高額な費用ですよね。地震保険があるならシロアリ保険はないのか?火災保険は適用されるのか?補助金は出る?と気になりますよね。
結論から言いますと、シロアリ被害を保証する保険はありません。ただ、火災保険や自治体の補助金、確定申告でお金が戻る可能性が残されています。詳しく紹介していきます。
火災保険でシロアリ駆除費用がカバーできるのか
ネット上には火災保険でシロアリの費用が出るという情報を見かけます。これは火災保険がカバーする損害の中に、水漏れがあるからです。水漏れの原因はシロアリ被害の可能性があるということで、保険が適用されるのではないか、と言われているのです。
しかし、結論からいうと、火災保険が適用されることは稀です。その理由は火災保険が自然災害などの予想できないことによって損害を受けた場合にのみ適用されるものだからです。
シロアリ被害を受けた人にとっては、予想できない事態で、防ぐ術はないないと思えますが、シロアリは突然起こった災害ではありませんよね。何年もの時間をかけてじっくり家を食いつくす害虫なので、災害には当たらないのです。
しかし、例外はあって、限定的に保険が適用される場合もあるようです。その条件は、突然の自然災害で雨漏りが生じ、それが原因でシロアリ被害に発展したケースです。
シロアリは湿った木が大好物なので、雨漏りで木材が濡れると、被害に遭いやすくなります。しかし、これはかなり特殊なケースなので、基本は火災保険は適用されないと考えた方がいいです。
シロアリ保険はあるのか
火災保険がダメならシロアリ保険はないのか、と探している人がいるかもしれませんが、残念ながらありません。
ただ、シロアリ保険に近いものだと、株式会社住宅あんしん保証という会社がオプションとして「シロアリ損害担保特約」というものを作っています。日本ではシロアリ被害を補償する保険は初めてですが、この特約は単純に「シロアリ保険」という内容ではありません。
住宅にシロアリが発生したことが理由で住宅に損傷が起こった場合に保険金を支払うという内容で、中古住宅売買向けの瑕疵保険になっています。その上、希望すれば誰でも加入できる保険ではなく、住居も細かな条件が設定されており、また該当地域も東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県のみが可能エリアになっているため、それを満たす住居は少ないといえます。
自治体からシロアリ被害の補助金がでる地域
シロアリ駆除費用の負担を減らす制度として注目されているのが、「害虫駆除補助金」の制度がある高知県香美市です。シロアリも害虫に該当するということで期待されていますが、香美市に実際に電話で問い合わせると、シロアリは該当しないということでした。
他の地域でも「害虫駆除」の項目で給付される補助金がありますが、それらはハチなどが対象になっており、人体に悪い影響を与えるもののみ該当するということでした。
確定申告でシロアリ駆除費用が減るのか
今まで色んな制度を紹介してきましたが、最後は確定申告で還付を受けられるか、について紹介します。結論からいうと、シロアリ駆除にかかった費用は雑損控除として申告ができます。つまり、費用の一部が控除されることがあります。
シロアリ被害というのは例えると、地震で家が半壊するほど大きなダメージがあるため、出費も大きいです。災害の一つとして捉えられ、一定以上の資産損失が出た場合には、「害虫その他の生物による異常な災害」の認定がされます。
確定申告では、シロアリ駆除の費用を雑損控除として申告できます。これにより費用の一部が控除されるというわけです。その際は領収書が必要になるため、必ず保管して準備しておきましょう。
ただ、残念なのはシロアリの予防に関する費用は控除の対象外になります。たとえ確定申告したとしても還付されないので、注意しましょう。
まとめ
シロアリ被害にかかった費用を軽減するためのさまざまな制度や補償を紹介してきました。どの制度も条件があったり、限定的だったり、中々、適用されない場合が多いです。また、確定申告で、費用が一部が還付されたとしても、確定申告は難しいし、面倒ですよね。また、確定申告による控除はあくまで税額を減らすだけで、駆除にかかる費用を補償してくれるものではありません。
どれも有効な手段がないと思うかもしれませんが、一つだけ確実に費用を減らせる方法があります。それは適切なシロアリ専門業者を選ぶことです。業者によって料金やサービスは大きく異なるので、複数社に見積もりを出し、しっかり比較してから決定しましょう。10万前後変わることもあるので、慎重に選び、信頼できる業者を選びましょう。