屋根裏の点検ガイド|重要性と手順・注意点を徹底解説

家のメンテナンスで見落としがちなのが屋根裏の点検です。

目にする機会は少ない場所ですが、雨漏りやシロアリによる被害、断熱材の劣化などを放置すると、深刻な問題を引き起こす恐れがあります。大切な家を長持ちさせるためにも、定期的な点検は欠かせません。

そこで今回は、屋根裏点検の重要性や具体的な手順、注意点について詳しく解説します。

屋根裏点検が重要な理由

屋根裏とは、屋根と天井の間にある空間のことです。日常生活で目にする機会はほとんどありませんが、経年劣化や損傷、害虫被害、電気系統の故障などのトラブルを起こす可能性があるので点検は欠かせません

劣化と損傷の早期発見

屋根裏のトラブルで特に注意したいのは、雨漏りによる被害と断熱材の劣化です。放置しておくと家の強度やエネルギー効率が低下してしまいます。

雨漏りが原因の屋根材劣化

屋根や外壁のわずかな隙間から侵入した水分は、気がつかないうちに屋根裏の木材を腐食させて建物の構造・強度を弱めてしまいます。

小規模な雨漏りは見つけにくいので、「気づいたときには大きな被害になっていた」というケースも少なくありません。

屋根裏の点検で問題を早期に発見できれば被害の拡大を防ぐことができ、建物の寿命も延ばせます。

断熱材の劣化でエネルギー効率が低下する

断熱材の劣化も見逃せない問題です。断熱材は時間の経過とともに圧縮されたり、湿気を含んだりして性能が低下します。

断熱材の寿命は一般的に10年~15年程度ですが、環境によってはさらに短くなるので、定期的な点検は欠かせません。

屋根裏断熱材の劣化はエネルギー効率の低下につながるため、定期的な点検をすれば、快適な住環境の維持と光熱費の削減に役立ちます。

害虫被害の防止

屋根裏は害虫の棲み処になりやすい場所です。特にシロアリやネズミなどの害虫は、木材を食べたり、電線をかじったりして、建物の構造や安全性を脅かします。建物全体の安全を守るためにも、早期発見と駆除が重要です。

害虫被害が拡大すると、高額な修繕費用もかかってしまいます。衛生的で安全な生活環境を維持するためにも、屋根裏の点検は不可欠です。

電気系統の故障防止

屋根裏には多くの電気配線が通っています。ほこりや湿気が原因の劣化や、ネズミなどの小動物による配線の損傷は、漏電や火災のリスクを高めるので危険です。

定期的な点検で被覆の劣化や接続部の緩み、不適切な配線などの問題を早期に発見できれば、被害を最小限に防げます。

屋根裏点検の頻度と適切な時期

屋根裏の小さな変化に気づくためにも、点検頻度は年に2回が理想です。可能であれば夏と冬に点検を行ないましょう。

冬は、厳しい寒さによる悪影響を確認するのに適しています。雪や氷などが原因で屋根や屋根裏に何らかの損傷が生じていないかを確認し、必要に応じて対策をしましょう。

夏の点検は、強い日差しや激しい雨風によって生じた損傷や、冬に向けた断熱・防水の状態などを確認します。夏と冬の定期点検に加えて、大雨や台風の後には臨時の点検をしたほうがいいでしょう。

また、築10年以上が経過した家や、これまで1度も屋根裏の点検をしたことがない家は、できるだけ早めに点検をするようにしましょう。

自分で屋根裏を点検する際の注意点

自分で屋根裏を点検する場合には下記に注意しましょう。

  • 屋根裏には入らない
  • 気管の弱い人は点検しない
  • 電気配線に触らない

それぞれ詳しく解説します。

屋根裏には入らない

屋根裏には完全に入り込まず、開口部から覗き込むだけにしましょう。

屋根裏には踏んではいけない場所が多くあります。転倒や落下などのリスクを防ぐためにも、屋根裏に入るのは避けましょう。

懐中電灯やスマートフォンのライト機能を使えば、屋根裏に入らなくても広い範囲を観察できます。

気管が弱い人は点検をしない

屋根裏は、ほこりや小さな粒子が多い場所です。気管が弱い方や呼吸器系の問題を抱えている方は、屋根裏の点検を自分で行なうのを避けましょう。

健康と安全を最優先に考え、家族や友人、専門家に依頼することをおすすめします。

電気配線には触らない

屋根裏の電気配線には触れないようにしましょう。

電気配線は専門知識を持った電気技師が扱うべきものです。素人が触れると感電の危険があるだけではなく、配線を損傷させて火災のリスクを高める恐れもあります。

DIYで行う屋根裏点検の適切な手順と方法

DIYで行う屋根裏点検の適切な手順と方法を見ていきましょう。

1.屋根裏点検口を開ける

屋根裏点検口は、家の天井や屋根に設置されています。居室のクローゼットや押し入れの天井に設置されているのが一般的です。点検口がない場合は、新たに設置する必要があります。設置費用の相場は2万円~3万円です。

2.見える範囲をチェックする

懐中電灯やスマホのライトなどを使って、見える範囲をチェックします。主なチェックポイントは下記のとおりです。

屋根裏点検チェックリスト

  • 柱や板のシミ
  • 水が垂れた痕跡
  • 動物がいる気配
  • 柱を固定するボルトの緩み
  • 断熱材の損傷
  • 電気系統の劣化や露出した配線
  • 大量のカビ
  • 木材の亀裂

ひとつでも確認できた場合は、できるだけ早く専門業者に連絡しましょう。チェックリスト以外にも、自分で判断がつかない問題や、対処に不安がある場合は、迷わず専門業者に相談することをおすすめします。

屋根裏の点検も専門業者に依頼するのがおすすめ

屋根裏は入れない箇所も多く、危険も伴うので、初めから専門業者に依頼するのがおすすめです。専門業者に依頼するメリットを詳しく見ていきましょう。

専門的な知識と経験で点検してもらえる

専門業者に依頼すれば、豊富な知識と経験に基づいて詳細な調査をしてもらえます。たとえば、一般の方が見過ごしがちな小さなシミや変色も、専門家の目には重大な問題の兆候として映ります。

屋根裏の構造に関する深い知見もあるため、適切な対応と修繕が可能です。必要に応じて追加のアドバイスや対策も提供してくれます。

潜在的な問題も早期発見できる

DIYでは気づきにくい潜在的な問題を早期に発見して、迅速な対策を講じることも可能です。木材のわずかな変色や、目に見えないほどの小さな隙間でも、専門業者はそれが将来的に大きな問題に発展する可能性を予測できます。早期発見と早期の対応は、長期的な修繕費用の削減にもつながるでしょう。

電気系統についても、専門業者は潜在的な危険を見逃しません。一般の方には気づきにくい配線の劣化や不適切な接続も、専門業者なら早期発見と対処ができます。

火災リスクを下げて家の安全性を高めるためにも、専門業者への依頼を検討しましょう。

定期的に屋根裏点検を行い家の寿命を伸ばそう

屋根裏の点検は見過ごされがちですが、家の寿命を伸ばして安全を守るために欠かせない作業です。

定期的な点検を行なえば、雨漏りや断熱不良、害虫の侵入といった問題を早期に発見して対処できます。修繕費用を抑えるだけでなく、エネルギー効率の向上や快適な住環境の維持にも不可欠です。

ただし、DIYでの屋根裏点検は難しく、危険も伴います。予期せぬトラブルを防ぐためにも、初めから専門業者に依頼するのが安心です。

当店では、豊富な経験を持つプロの技術者が専門的な視点から屋根裏点検を実施し、問題の発見から修理まで一貫してサポートしながら大切な家を守ります。屋根裏の状態が気になる方、点検をしたことがないという方も、ぜひ1度ご相談ください。

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