新築住宅の床下にカビ発生する？原因と対処法を詳しく解説

新築住宅の床下にもカビは発生します。快適な生活空間を期待して購入した新築住宅の床下にカビが見つかり、対処に困っている方も少なくありません。

カビを放置しておくと、建物だけではなく居住者の健康被害に発展する恐れがあるので早めの対応が必要です。

そこで今回は、新築住宅の床下にカビが発生する原因や放置するリスク、対策方法などについて詳しく解説します。

新築の床下にもカビが発生する原因4つ

新築住宅でも、次のような理由でカビが発生する可能性があります。

1. 高気密、高断熱
2. 立地
3. コンクリートの水分
4. 施工ミス

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.高気密、高断熱

カビが好むのは高温多湿な環境です。そのため、高気密・高断熱の家は構造的にカビが発生しやすくなります。

高断熱な家はエネルギー効率を向上させて快適な室内環境を実現します。しかし、湿度の管理が不適切だとカビの発生を助長してしまうのです。浴室やキッチンといった湿度の高いエリアの床下は、特にカビが発生しやすくなります。

高気密な家は通気性が低いため、適切な換気システムがなければカビが発生しやすくなります。

2.立地

湿潤な地域や周囲の湿度が高い土地は、カビが発生しやすくなります。周囲よりも低い土地に家が建っている家は雨水や地下水が床下に滞留しやすくなり、湿度の上昇とカビの発生につながります。

3.コンクリートの水分

建築時のコンクリートに含まれた水分も、床下にカビが発生させる原因のひとつです。通常、生コンクリートが乾燥するまでには約2年かかります。

しかし、近年主流のベタ基礎は、着工から完成までの期間が半年程度です。コンクリートが乾燥する前に住宅の完成・入居となります。

そのため、入居後にコンクリートの水分が室内や床下の湿度を上昇させて、カビの発生を誘発してしまいます。

4.施工ミス

不適切な工法が床下の湿度や通気性に悪い影響を与えて、カビが発生することもあります。

新築住宅の床下には適切な防湿対策が必要です。しかし、防湿材やシーリングが適切に施工されていなければ、地面からの湿気や水分が床下に侵入してカビが発生してしまいます。

また、断熱材の種類や施工方法を誤ると、床下の温度と湿度が悪影響を受けます。経験値の低い業者にありがちな施工ミスなので、業者選びには注意したいところです。

床下に発生したカビを放置するリスク

床下のカビを放置すると、建物の損傷だけではなく、健康リスクが発生する可能性もあります。詳しく見ていきましょう。

建物の損傷

カビは建材の劣化や腐食を引き起こすことがあります。これを放置すると、建物の構造や安定性に問題を引き起こす恐れがあるので危険です。

損傷が進行した家は耐震性能が低下して、地震や台風などの自然災害で家が倒壊する可能性があります。

健康リスク

空気中に放出されたカビの胞子を吸い込むと、アレルギーや呼吸器疾患のリスクが高まります。くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、皮膚のかゆみ、喘息の発作などが現れる可能性も否定できません。

目には見えなくても空気中にはカビの胞子が漂っているので気をつけましょう。免疫力の低い人や高齢者は特に注意が必要です。

新築の床下からカビを除去する方法と費用相場

新築の床下に発生したカビをDIYで除去するのは困難です。カビを確実に除去して被害の拡大を防ぐためにも、初めから専門業者に依頼しましょう。専門業者に依頼すれば、床下換気扇の設置も可能です。

具体的な方法と費用相場を見ていきましょう。

専門業者に依頼してカビを除去する

新築の床下に発生するカビは、室内や浴室のカビと被害の規模が違います。床下は狭いので、ご自分での除去は難しく、思わぬケガをする恐れもあります。

確実・安全にカビを除去するためにも、カビ取りの専門業者に依頼するのが理想です。専門業者に依頼した場合の費用相場は、1㎡あたり2,500円〜5,000円になります。

床下換気扇を設置する

最近の新築住宅は高気密・高断熱が特徴ですが、床下の通気性が悪くカビが発生しやすくなります。しかし、床下換気扇を設置すれば空気が循環して通気性を確保でき、カビの発生を防ぐことが可能です。

ただし、カビが発生している状態で設置すると、カビの胞子が飛散して被害の拡大を招きます。設置はカビを除去してから行うようにしましょう。

床下換気扇は電気配線に資格が必要となるため、個人での設置はできません。専門業者に設置を依頼した場合の費用相場は10～30万円です。

まとめ

新築住宅であっても、高気密・高断熱や立地、コンクリートの水分、施工ミスなどが原因で床下カビが発生する可能性があります。

床下のカビを放置すると、建物の損傷や居住者の健康リスクなどにつながる恐れがあるので注意が必要です。

新築の床下に発生したカビをDIYで除去するのは難しいので、専門業者に依頼したほうがいいでしょう。カビ除去の費用相場は、1㎡あたり2,500円〜5,000円です。 床下のカビは早めの対処で被害を最小限に抑えられます。カビが発生して悩んでいる方は、専門業者に無料点検を依頼するところから始めてみてはいかがでしょうか。