バランス釜のリフォーム目安は?工事の費用や工期も解説

バランス釜を長く使っていると、さまざまな不具合が発生しやすくなるため、リフォームが必要になります。シャワーや蛇口が付属している新しいタイプのバランス釜を選べば、リフォームによって使い勝手が良くなるというメリットもあります。

不具合を放置したままにしておくと、バランス釜が破裂するなどの大事故に繋がるケースもあるので注意が必要です。

そこで今回は、バランス釜をリフォームする目安や工事費用、工期などについて詳しく解説します。バランス釜のリフォームを業者に依頼する際の注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

そもそもバランス釜とは?

バランス釜とは、小さめの浴槽と、その隣にお湯を沸かす機械が付いているお風呂です。近年では給湯器が普及しているのでバランス釜は少なくなりましたが、公営住宅や築年数の古い戸建てなどでは、現在でも使用されています。

乾電池で稼働するタイプのバランス釜なら、停電時でもお湯を沸かせるというメリットがあります。最新のバランス釜は空焚き防止の安全装置が付いているため、災害時の思わぬ事故に対応することも可能です。シャワーやリモコンが使えるタイプも増えてきました。

なお、バランス釜には、主に次のような種類があります。

密閉式

給気を屋外から取り込み、屋外へと排気するタイプです。自然給排気の「BF式・バランス式風呂釜」と、強制給排気の「FF式風呂釜」があります。FF式はシャワーの利用やリモコンを使った温度設定にも対応しているので、従来のバランス釜に比べると利便性が大幅に向上しています。

屋外設置タイプ

屋外の本体が直接給排気するタイプです。RF式とも呼ばれます。排気筒が必要なく、効率的な運転が実現します。沸き上げブザーやタイマーが搭載されたリモコンが付属しているのも特徴です。なお、屋外設置タイプには、壁掛け型と据え置き型があります。

半密閉式

給気は室内から取り込み、屋外へと排気するタイプです。強制排気のFE式と、自然排気のCF式がありますが、どちらのタイプも屋内の空気を燃焼に使うため、換気口が必要です。なお、天候によっては排気が逆流して一酸化炭素中毒などを誘発する恐れがあるため、すでにCF式を使っている場合は別のタイプに交換することをおすすめします。

バランス釜をリフォームする目安は?

使用期間が10年を超えているバランス釜は、内部の部品が劣化します。そのため、火をつけるとボンッと大きな音がしたり、内部から異臭がしたりといった不具合が生じてきます。リフォームの目安となる主な不具合を見ていきましょう。

種火がつかない

着火装置やガス電磁弁などに不具合が起きていると起こるトラブルです。電池を交換してもカチカチ音がするだけで点火しないときは、制御基板や電源プラグにトラブルが起きている可能性があります。

着火レバーを回したときに爆発音や異常な燃焼音がする場合は熱交換器の故障が疑われるので、早めに点検・修理しましょう。

お湯が沸かない

お湯が沸かないときや、お湯の温度が低い場合は、水比例弁や温度センサー、電気系統のトラブルが考えられます。このような状態で使い続けていると、お湯が全く使えなくなるので、早めのリフォームを検討しましょう。

異臭がする

ガス臭や焦げくささを感じる場合は、すぐに使用を中止して業者に相談してください。窓やドアを開けて換気をするのも忘れないようにしましょう。換気扇や電気スイッチをオン・オフすると、小さな火花が発生して引火する恐れがあるので危険です。

バランス釜のリフォーム方法と費用相場

バランス釜のリフォーム費用は、リフォームの内容によって下記のように異なります。

リフォーム内容工事費込みの費用相場
新しいバランス釜への交換150,000円
ホールインワン給湯器への交換200,000円~250,000円
ガスふろ給湯器への交換200,000円~300,000円
ユニットバスにリフォーム740,000円~1,500,000円

費用を安く抑えたい場合は、新しいバランス釜への交換がおすすめです。浴槽をそのまま使えば本体を交換するだけで済むため、工事も短時間で終わります。

ホールインワン給湯器に交換する場合は、バランス釜の給排気用に設けられた壁の穴を活用してリフォームを行ないます。費用は比較的安価です。

給湯器を浴室の外壁に設置できる戸建てなどの場合は、ガスふろ給湯器に交換してみるのも、ひとつの方法でしょう。工事では給排気用の穴を配管に利用するため、時間もかかりません。

ユニットバスへのリフォームは費用が高額になりますが、予算に余裕があり、浴室全体を新しくしたいという人には、おすすめのリフォームです。

バランス釜リフォームの工期

バランス釜をリフォームにかかる工期は、交換する部品や製品、設置現場の状況によって下記のようになります。

作業内容時間
風呂釜から風呂釜への交換2~3時間
バランス釜から給湯器への交換 4~6時間
バランス式風呂釜から壁貫通式給湯器と浴槽の交換5~7時間
バランス釜からユニットバスへの交換1~2週間

バランス釜リフォームの注意点

バランス釜のリフォーム方法はさまざまですが、賃貸物件では、バランス釜からバランス釜へのリフォームしかできないこともあります。また、別の方法でリフォームできる場合も、大家さんの許可が必要です。賃貸物件は、バランス釜の所有権が大家さんにあるという点を忘れないようにしましょう。

また、リフォーム業者の選び方にも注意が必要です。施工不良などのトラブルを防ぐためにも、業者に依頼する前に実績を確認しておきましょう。施工実績を確認する際には、業者のホームページだけではなく、複数の口コミサイトやSNSなどの口コミも見ておくようにしてください。付帯している「アフターサービス」や「保証内容」もチェックしておくと安心です。

まとめ

バランス釜を長く使っていると、着火不全やお湯が沸かないなどの不具合が起きてくるので、リフォームをする必要性が生じます。10年以上使っている場合は寿命と割り切って交換を検討した方がいいでしょう。

バランス釜のリフォーム費用は工事内容によって異なりますが、新しいバランス釜への交換であれば150,000円、ユニットバスへの交換なら740,000円~1,500,000円が相場になります。早めに修理を依頼すれば費用の総額が安く済むこともあるので、故障が疑われる場合は業者に点検を依頼してみましょう。

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