お風呂のリフォームに使える補助金とは?申請方法や注意点を詳しく解説
お風呂のリフォーム費用が高額になりがちですが、補助金の利用で出費を抑えられる可能性があります。使える補助金制度や適用対象は限られているので、事前に確認しておきましょう。
今回は、お風呂のリフォームに使える補助金の種類や申請方法、利用時の注意点などについて詳しく解説します。
お風呂のリフォームに使える補助金の種類
お風呂のリフォームに使える補助金は「介護保険」、「自治体の補助金制度」、「国の補助金制度」の3種類があります。各制度の特徴を詳しく見ていきましょう。
介護保険
介護保険は、要支援・要介護認定された方が対象となる制度です。介護される側だけではなく、介護する側の利便性を向上させるための工事も適用対象となります。
補助金の支給は「償還払い」です。そのため、自分で工事費用を支払った後で補助金を払い戻してもらう形になります。
対象となるのは要支援・要介護者で、補助金額は利用者の所得(介護保険自己負担割)に応じて7~9割です。申請できる工事費の上限は20万円であるため、最高支給額は18万円になります。
なお、上限の20万円を使っても、以下に該当すれば再度上限20万円まで利用できることがあります。
・要介護状態区分が著しく上がった
・転居した
など
自治体の補助金制度
各自治体が独自に提供している補助金制度は、条件や補助金額がそれぞれに異なります。
お風呂のリフォームに自治体の補助金制度を利用したい場合は、居住地を管轄している自治体に相談しましょう。
国の補助金制度
国の補助金制度でお風呂リフォームに使えるのは「こどもエコすまい支援事業」です。2023年から新設された制度で、2023年12月末までに申請すれば利用できる可能性があります。
「こどもエコすまい支援事業」を新築住宅に利用する場合は、適用対象が子育て世帯や40歳未満の夫婦に限られますが、リフォームであれば全世帯が適用対象になります。
ただし、お風呂の段差解消や手すりの設置だけでは適用対象になりません。お風呂のリフォームでは、以下1~3のいずれかを行う場合に限り、その補助工事として適用が認められます。
いずれかの工事必須 |
1.窓・ドアの断熱(ガラス交換・内窓設置・外窓交換・ドア交換) 2.外壁・屋根・天井・床の断熱 3.エコ住宅設備の設置(太陽熱利用システム・節水型トイレ・高断熱浴槽・高効率給湯機・節湯水栓) |
その他の利用条件は、以下のとおりです。
・着工が令和4(2022)年11月8日以降 ・工事完了が工事請負契約後かつ令和5年12月31日まで ・住宅の所有者が発注者であること ・申請する補助額の合計が5万円以上 |
補助金額の上限は、原則として1戸あたり30万円です。ただし、子育て世帯または若者夫婦世帯であれば、上限が60万円になる可能性があります。
参考:こどもエコすまい支援事業
お風呂のリフォームに補助金を申請する場合の流れ
補助金申請の流れは、利用する制度や工事の内容によって異なるため、ここでは一般的な流れをご紹介します。
介護保険を利用する際の流れ
お風呂のリフォームに介護保険を利用する際の流れは、以下のとおりです。
1.ケアマネージャーに相談する
2.必要書類を用意する
3.リフォーム業者に依頼して工事を行う
4.リフォーム費用を支払う
5.介護保険会社から補助金を受け取る
介護保険を利用する場合は、ケアマネージャーを通して申請します。まずは、担当のケアマネージャーに相談しましょう。
自治体の補助金制度を利用する際の流れ
自治体の補助金制度を利用する際の流れは、各自治体によって異なります。詳しくはお住いの自治体に相談してみましょう。
国の補助金制度を利用する際の流れ
国の補助金制度「こどもエコすまい支援事業」を利用する際の流れは、以下のとおりです。
1.こどもみらい住宅支援事業に登録しているリフォーム業者を探す
2.リフォーム業者に依頼して工事を行う
3.工事完了後にリフォーム業者が補助金を受け取る
こどもエコすまい支援事業の申請は、施工業者が行ないます。施主は申請できないので注意が必要です。工事後の補助金も業者に支払われます。
なお、こどもみらい住宅支援事業に登録していない業者に依頼しても、補助金を受けられません。利用する際には、登録業者かどうかを事前に確認しましょう。
お風呂のリフォームに補助金を利用する際の注意点
お風呂のリフォームで補助金を受ける際の注意点を3つご紹介します。
1.早めに申請する
補助金制度によっては利用できる人数と予算が決まっています。定員枠に達した場合は公募期間終了前でも申請できなくなることがあるので、可能な限り早めに申請しましょう。
2.工事前に申請する
補助金の申請は工事の前に行なうのが原則です。リフォーム工事開始後に申請すると、無効になったり適用対象外となったりすることがあります。
3.悪質な業者に注意する
悪質な業者は「補助金が出るからお風呂をリフォームしませんか?」と契約を迫ってきます。このような業者を利用すると高額な費用を請求される恐れがあるので注意が必要です。業者を選ぶ際には、複数の業者に見積もりを依頼したうえで、工事内容と費用を比較検討しましょう。
まとめ
お風呂のリフォームには、介護保険、自治体の補助金制度、国の補助金制度を利用できます。それぞれに適用対象や利用条件、支給上限が異なるので事前に確認しておきましょう。
補助金によっては利用できる人数や予算が限られているので、早めに申請することが大切です。補助金の利用を語った悪質な業者も存在するので注意しましょう。
業者を選ぶ際には相見積もりを依頼して、複数の業者を比較検討してください。見積もりは無料なので、お風呂のリフォームを考えている人は気軽に相談してみましょう。