床下のカビや消毒には石灰が有効!正しい撒き方を知ってトラブル防止
床下浸水後の消毒には「消石灰(しょうせっかい)」が有効です。水が引いた後で消毒をしなければ、病原菌の発生や感染症の原因になります。消石灰は床下の湿気やカビの対策にも役立つので、活用方法を知っておきたいところです。
そこで今回は、主に以下について詳しくご紹介します。
・床下に消石灰を撒く方法
・床下消毒時の注意点
・床下の湿気対策
床下浸水の被害や湿気で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
床下浸水後の消毒には石灰が有効
雨水による被害なら消毒は不要と思われるかもしれませんが、床下の浸水には下水などの汚水が混ざっている可能性もあるのです。
そのため、消毒をしないで放置しておくと床下に雑菌が繁殖して、感染症などの原因になってしまいます。また、酸性の度合いが強い雨水が土壌の環境を乱すため、病原菌が発生しやすくなります。
このようなトラブルを防ぐためにも、強アルカリの性質がある「消石灰」を使った雑菌消毒をしなければいけません。
床下に石灰を撒く方法や注意点
消石灰を使って床下を殺菌する場合は、「1㎡あたり1kg」を目安に散布していきます。散布量と殺菌効果は比例しないため、数ミリ程度の厚さを意識しながら床下全体に行き渡らせることが大切です。
消石灰を撒き過ぎると蓋をした状態になってしまうので、地面の水分が蒸発できなくなり、土壌の改善に結びつきません。場合によってはカビが生えやすくなったり、床材が腐食してしまったりするなどの被害が生じるので注意してください。
消石灰を扱う際は必ず目の保護を!
消石灰は強アルカリ性で刺激が強く、目に入ると失明する恐れもあるため、慎重に取り扱わなければいけません。散布するときには必ずゴム手袋とマスク、ゴーグルを着用してください。
散布が終わったら手洗いとうがいも忘れずに。目に入ってしまった場合は大量の水で洗い流し、早急に医療機関を受診するようにしてください。
床下のカビが気になるときも石灰は有効
床下のカビにも、殺菌消毒効果のある消石灰が役立ちます。ただし、消石灰を使ったカビ対策は一時的なものに過ぎません。根本的な原因の解決をしない限り、床下のトラブルは再発します。
床下のカビや湿気の悩みを解消するには、原因を究明したうえで適切な対策をする必要があるのです。
なお、床下の状態は、床下点検口を開けて確認することができます。排水管からの水漏れや通気の悪さが確認できた場合は、早めの補修や対策を施しましょう。
床下の湿気は重大な被害を招くことも
床下のトラブルで特に注意したいのは「湿気」です。湿気を放置しておくとカビやシロアリが発生することもあります。湿気は建材も痛めるため、建物全体の寿命も縮めます。
「住宅トラブルの元凶はすべて水分」と言えるほど大きな問題なので、たかが湿気と思わず、早めの対策と改善を検討してください。
床下の湿気対策はご自分でもできますが、被害の拡大を防ぐためにも、床下の異変に気がついた時点で専門業者に相談するようにしましょう。
床下浸水後に以下のような状況が見られた場合も注意が必要です。
・庭の土がいつも湿っている
・床下周辺で苔が生えている
・水はけが悪くなった
・床を歩くとフワフワする
・通風孔が塞がってしまった
・室内にカビが発生するようになった
一つでも当てはまる場合は、なるべく早めに専門業者に床下の点検を依頼してください。
まとめ
台風などの自然災害で床下浸水の被害を受けた場合は、消石灰による消毒を行いましょう。消毒をしないでそのままにしておくと、病原菌や雑菌の繁殖を招きます。
ただし、消石灰は強アルカリの性質があり、刺激も強いので、散布するときには必ずゴム手袋やマスク、ゴーグルを着用するようにしてください。消石灰は床下のカビ対策にも使えます。
床下浸水後には、湿気がこもりやすくなることもあるので注意が必要です。湿気を放置しておくと、カビやシロアリの発生に繋がります。カビやシロアリは建物全体の耐久力を低下させて寿命を縮めるので早急な湿気対策が必要です。
湿気対策はご自分でもできますが、安全で確実な湿気対策をお考えなら、ノウハウがあるプロに依頼してみましょう。床下の点検を無料で実施している専門業者も多いので、床下の湿気やカビが気になったら、気軽に問い合わせをしてみてください。