床下の湿気はさまざまなトラブルの原因!自分でできる湿気対策

カビやシロアリ、ジメジメとした空気…。
家にはさまざまなトラブルが発生しますが、「トラブルの原因は湿気がすべて」といっても過言ではありません。

家の湿気は主に床下から発生します。そこで本記事では、湿気対策をしたほうがいい家の特徴や、ご自分でもできる湿気の対策方法などについて詳しくご紹介します。

床下の湿気対策が必要な家の特徴

家の床下構造によって、湿気の溜まりやすさが変わります。床下には「布基礎」と「ベタ基礎」の2つのタイプがあるので、まずはそれぞれの違いを確認しておきましょう。

・ベタ基礎とは

ベタ基礎とは、「基礎の立ち上がりを含めた底板一面が、すべてコンクリートになっている」タイプです。ベタ基礎はコンクリートそのものが湿気を防ぐため、湿気対策の必要はほとんどありません。

布基礎とは

布基礎は「基礎の立ち上がり部分だけがコンクリートになっている」タイプです。他の部分は土壌のままなので、湿気が発生しやすいというデメリットがあります。基礎柱などの腐りやすさや、シロアリ被害の多さも布基礎の弱点です。

床下構造では「布基礎」が湿気が溜まりやすい特徴がありますが、以下のような悩みがある場合は「ベタ基礎」でも早めに湿気対策をした方がいいでしょう。

・床がブカブカする
・家の中がジメジメする
・雨漏りがする
・床下浸水被害に遭った
・カビが発生した

床下に湿気がたまる原因

床下に湿気がたまる原因には、主に以下のようなものがあります。

・土壌が低い家
・床下の空間が足りない
・近隣の家と距離が近い
・床下の通気口が塞がれている
・もともとの土壌が沼や川などの湿地

どの原因にも「風通しが悪い」または、「雨水が溜まりやすい」という特徴があります。床下の湿気が気になる方は、家の立地や構造を改めて確認してみましょう。

床下の湿気が引き起こす深刻な被害

・カビとシロアリ
代表的な被害は「カビ」と「シロアリ」です。どちらも湿気を好むので、正しい湿気対策をしなければ、カビやシロアリが家の強度や資産価値を下げてしまうこともあります。

・木材の腐食
床下の湿気によって木材の含水率が25%から28%を超えると、木材を腐らせる「木材腐朽菌」が発生します。木材全体の5%が腐っただけで強度が半分になるので、シロアリやカビよりも怖い被害です。

・基礎コンクリートの劣化
湿気は木材だけではなく、基礎コンクリートも劣化させます。そもそも、コンクリートには「水を通しやすい」という特性があるのです。コンクリートが水分を吸収すると劣化が速まるだけではなく、水分を含んだ「コンクリートそのもの」が湿気の原因になって、シロアリやカビを発生させてしまいます。

床下の湿気対策を紹介

ここからは、床下の湿気対策の方法を3つご紹介します。

1.床下調湿材

湿度が高いと湿気を吸収して湿度を下げ、湿度が低いときには蓄えた湿気を放出して乾燥を防ぐシートです。手軽に購入できるので自分でも設置できるというメリットはありますが、種類によって乾燥効果はあるものの、乾燥したときに湿気を吸わない「調湿効果」が見込めない商品もあります。そうした場合、定期的に調湿剤を交換する手間がかかるので、商品を選ぶ際にはよく調べて信頼できるものを購入する必要があります。

2.床下防水シート

砂利やコンクリートを敷いて、防水シートを張る方法です。防水シートは、床下に流入した水が湿気の原因になるのを防ぎます。その一方で、シートに覆われた地面とシートの間に結露ができやすく、湿気を好むカビやシロアの発生を招くこともあります。また、土壌が水分によってヘドロ化してしまうケースもみられます。
床下に設置する場合、砂利やコンクリートを敷く作業が困難ですので専門業者への依頼をお勧めします。業者に依頼した場合は砂利の施工で約22万円、コンクリートは約30万円から50万円の費用が相場です。

3.床下換気扇

床下の空気を入れ替えるための換気扇です。平均的な一軒家の場合は、床下換気扇を2台から4台設置すると除湿の効果が期待できます。ただし、配線が難しいため、業者に設置を依頼することになるでしょう。床下換気扇本体と工賃を合わせると、10万円から30万円ほどの費用がかかります。

また、床下の湿度を適切に保つには、1日6時間以上稼働させる必要があります。当然ですが、電化製品なので電気代がかかるうえ、定期的なメンテナンスや漏電やなどにも気を配る必要があります。
すでにカビが発生している床下に換気扇を設置すると、換気扇が胞子を飛ばしてしまうのでカビの増殖を招いてしまいます。

 

床下の湿気対策は業者に依頼することもできます

湿気対策が必要なのかどうかわからない場合や、対策に自信がないというときには、プロの専門業者に相談しましょう。

ご自分での床下作業は思わぬケガをする可能性があります。また、正しい対策方法をとらないと、シロアリやカビの発生を招きます。プロの専門業者は点検の方法に慣れており、問題が起きたときの対応もスムーズなので安心です。

点検費用の相場

床下の点検費用は基本的に無料です。シロアリやカビが発生していた場合に限り、見積もりをとったうえでのご相談となります。ただし、床下点検口がない場合は、点検口の設置費用として約3万円から5万円が必要です。

床下対策の費用

・調湿材の設置
床下調湿剤は20kgあたり15,000円から20,000円前後が相場です。床面積が20坪の場合、30万円から40万円の費用がかかります。

・床下換気扇の設置
3機1組セットが最小単位で、15万から20万円が相場です。床下換気扇の配線は電気工事士の資格が必要になるため、必ず専門の業者に依頼しましょう。

・防水シートの設置
防水シートは、表面処理の方法によって設置費用が変わります。上から砂利を撒くだけの簡易的な方法なら、費用は約10万円前後です。コンクリートで本格的に処理する場合は、20万円から40万円が相場となります。

まとめ

家のトラブルは、そのすべてが湿気によるものと考えて間違いありません。
床下の湿気対策方法には、主に以下の3つがあります。

・床下調湿材の使用
・床下換気扇の設置
・防水シートの設置

床下の点検や湿気対策はご自分でもできますが、慣れない点検でのケガ防止や、確実に湿気を除去するためにも、プロの専門業者に依頼した方がいいでしょう。

専門業者に依頼した場合の費用相場は、以下が目安となります。

・調湿材の設置:床面積が20坪で30万円から40万円。
・床下換気扇の設置:3機1組セットの最小単位で15万から20万円
・防水シートの設置:簡易的な施工なら約10万円前後、コンクリートで下処理するときは20万円から40万円。

業者に依頼すると費用はかかりますが、確実に湿気の対策をしてくれます。
床下の点検や対策に不安がある場合は、無理をしないで専門の業者に依頼しましょう。

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