
住宅へのネズミの侵入防止ガイド|効果的な予防法と再発防止策を徹底解説
ネズミの侵入は、見た目の不快感だけでなく、健康被害や家屋の損傷といった深刻なトラブルにつながるおそれがあります。ネズミはわずか2cmほどの隙間からでも侵入でき、繁殖力も高いため、早めの対策と継続的な予防がとても重要です。
この記事では、ネズミが侵入する理由や経路、効果的な侵入防止策、再発を防ぐためのポイントまで、初心者にもわかりやすく解説します。「ネズミにもう悩まされたくない!」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
ネズミが家に侵入する理由
ネズミは、食べ物や安全な住処を求めて人の住む家に侵入してきます。とくに寒い季節や天候の悪い時期には、外よりも温かくて快適な屋内を目指して入り込むことが多くなります。
ここでは、ネズミが家に侵入してくる主な理由を詳しく見ていきましょう。
1. 食べ物のニオイに引き寄せられる
ネズミは嗅覚が非常に優れており、わずかなニオイにも敏感に反応します。生ゴミやペットフード、床に落ちた食べかすなどが放置されていると、格好の餌場と認識され、侵入のきっかけになります。
2. 暖かくて安全な場所を求めている
ネズミにとって屋内は、外敵が少なく、風雨も防げる安心して子育てできる場所です。特に屋根裏や壁のすき間、床下などは外から見えにくいため、巣をつくるのに最適な環境となります。
3. 繁殖期による行動範囲の拡大
ネズミは年間を通して繁殖しますが、特に春と秋に活動が活発になります。エサ場や新しい巣の場所を求めて行動範囲を広げ、その過程で住宅に入り込むケースが増えます。
4. 建物の老朽化や隙間が原因に
古い家や定期的なメンテナンスがされていない住宅では、床下や壁、配管まわりなどに小さな隙間や穴ができていることがあります。ネズミはわずか2cmのすき間でも通り抜けられるため、こうした場所が侵入経路となるのです。
ネズミの主な侵入経路

ネズミは、体が柔らかく、わずか2cmほどのすき間があれば侵入可能と言われています。気づかないうちにできた小さな穴やすき間が、いつの間にかネズミの通り道になっていることも。ここでは、ネズミがよく使う侵入経路を紹介します。
1. 床下や基礎のすき間
建物と地面の間にある床下の換気口や基礎のひび割れは、ネズミにとって入りやすいポイントです。特に換気口に金網や格子がついていない場合、そのまま中へ入ってくる可能性があります。
2. 配管やエアコンの配線まわり
給水・排水管、ガス管、エアコンの配管などが通る場所には、配管と壁のすき間ができやすいものです。このすき間がきちんと塞がれていないと、ネズミが外から侵入する通路になります。
3. 屋根や軒下の隙間
屋根と壁のつなぎ目や、軒下の通気口、瓦のズレた部分なども、ネズミの侵入経路としてよく知られています。とくに屋根裏は暗くて暖かく、ネズミにとって巣づくりに最適な環境です。
4. 換気扇や通気口
キッチンや浴室、トイレの換気扇まわりは、外と繋がる構造になっているため、カバーが壊れていたりフィルターが甘いと、そこから侵入されることもあります。
5. 玄関や窓のすき間
開閉の多い玄関や窓のサッシまわりも、見落としがちな侵入ポイントです。特に古い建物では、建て付けのゆるみによりすき間ができている場合があるので注意が必要です。
ネズミの侵入を防ぐ具体的な方法
ネズミ対策で最も大切なのは、「侵入させないこと」です。一度入り込まれてしまうと駆除が大変になるため、早めの対策が肝心です。
ここでは、自宅でできる具体的な侵入防止策を紹介します。
1. 家のすき間や穴を塞ぐ
ネズミはわずかなすき間でも通り抜けるため、小さな穴やひび割れを見逃さずふさぐことが基本です。
- 床下換気口 : 金網やパンチングメタルでガード
- 配管まわりのすき間:パテや防鼠(ぼうそ)パッキンで埋める
- サッシや扉のすき間 :隙間テープで密閉
※柔らかい素材(スポンジや布)ではかじられてしまうため、金属製やかたい素材を使用するのが効果的です。
2. 忌避剤や超音波装置を使う
ネズミが嫌がるニオイや音を活用した方法も効果的です。
- 忌避剤(スプレータイプ・固形タイプ):配管周辺や通気口付近に設置する
- 超音波撃退機:音に敏感なネズミの特性を活かし、室内に設置して侵入を抑止
※これらは「追い出し」「近寄らせない」効果が期待できますが、すでに住みついている場合は別の対策が必要です。
3. 食べ物を放置しない・掃除を徹底する
ネズミの最大の目的は「エサを探すこと」です。日頃の生活習慣が防止策につながります。
- 食べ残しや生ゴミはすぐに片づける
- 食品は密閉容器に入れて保管する
- ペットフードの置きっぱなしを避ける
- 床の食べかす・油汚れは毎日掃除
「エサがない家」と思わせることが侵入防止の第一歩です。
4. プロの点検・防鼠工事を依頼する
「すでに何度も侵入されている」「すき間が多すぎて対処しきれない」といった場合は、専門業者への相談も有効です。
- 建物全体のチェックと対策が一度で済む
- ネズミの習性を踏まえた最適な施工が可能
- 再発防止保証が付く業者もある
費用はかかりますが、安心を長く維持したい人にはおすすめです。
ネズミ被害の再発を防ぐためにやっておくべきこと

一度ネズミを追い出しても、根本的な原因が残っていれば、再び侵入されるリスクは高いままです。ネズミは「安全でエサがある場所」と学習すると、何度でも戻ってきます。
ここでは、再発を防ぐために継続してやっておきたいポイントを紹介します。
1. 定期的に侵入口をチェックする
ネズミは執着心と記憶力が強く、かつ身体能力も高いため、ほんの少しの隙間でも再び入り込もうとします。
- 床下、屋根裏、換気口、配管まわりなどを月に1回は点検
- 雨風や地震のあとなど、建物の状態が変化しやすい時期は特に注意
- 応急処置だけで済ませず、長期的に持つ素材でしっかり塞ぐことが重要
2. 家の中を清潔に保つ
ネズミの目的は「エサと巣の材料」です。家の中を常に清潔に保ち、ネズミが寄りつく理由をなくすことが基本です。
- 食品はすべて密閉容器に収納
- ゴミはこまめに捨てる&フタ付き容器を使う
- ダンボールや新聞紙など、巣材になりそうな物はためこまない
- キッチンや収納棚の隅も定期的に掃除
3. 被害があった場所の消毒・清掃をしっかり行う
ネズミが一度入り込んだ場所には、フンや尿、ニオイの痕跡が残っています。このニオイが、別のネズミを呼び寄せてしまうことも。
- フンや尿があった場所は手袋・マスクをして消毒
- 強いニオイが残る場合は、市販の消臭スプレーやアルコールで処理
- 可能であればプロによる清掃・消毒も検討
4. 忌避剤や超音波機器を継続的に使う
ネズミの嫌がるニオイや音を使った対策は、「寄せつけない環境づくり」として継続使用が効果的です。
- 忌避剤は1〜2か月ごとに入れ替える
- 超音波装置は設置しっぱなしにせず、定期的に位置を変えることで効果が持続しやすい
まとめ:ネズミの侵入を防ぐには「予防+継続」がカギ
ネズミの侵入を防ぐためには、予防と継続的な管理が重要です。まず、家の隙間をしっかり塞ぎ、侵入経路を断つことが基本です。もし不安があるなら、まずは家の外周や換気口などを点検し、隙間を確認してみましょう。定期的な点検や掃除を行うことで、ネズミが寄りつかない環境を作ることができます。
自分では対処が難しい場合は、専門業者に相談して、確実な防止策を講じるのもおすすめです。早めの対策で、ネズミから家を守りましょう。