屋根裏のシロアリ対策完全ガイド!被害を防ぐための早期発見方法とは
屋根裏に潜むシロアリを放置しておくと思わぬ被害の拡大を招きます。住まいを守るためには、シロアリ被害が進行する前の適切な対策が重要です。
そこで今回は、屋根裏にシロアリが発生する原因や被害を放置するリスクなどについて詳しく解説します。屋根裏のシロアリを早期発見する方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
屋根裏にシロアリが侵入する3つの原因
屋根裏にシロアリが侵入する主な原因は以下の3つです。
- 雨漏りや結露による湿気
- 羽アリの襲来
- アメリカカンザイシロアリの被害
それぞれ詳しく解説します
1.雨漏りや結露による湿気
シロアリは湿気の多い環境を好むため、屋根裏で雨漏りや結露が発生すると絶好の住処になってしまいます。
雨漏りの主な原因は屋根材の劣化です。瓦のひび割れや、屋根と壁の隙間などから雨水が侵入します。木材が水分を含むと腐朽の原因にもなるので注意が必要です。
結露も湿気の原因になります。屋根裏は室内外の温度差で水滴が発生しやすいため、定期的な点検は不可欠です。
2.羽アリの襲来
4月から9月はシロアリの羽アリが飛来する時期です。このときに、羽アリが建物の小さな隙間や通気口から屋根裏に侵入することがあります。家の周りを飛び交う羽アリを見かけたら要注意です。
屋根裏に侵入した羽アリは徐々に被害を拡大させる可能性があります。構造材に深刻な食害が及ぶと建物の倒壊につながる恐れもあるので危険です。羽アリを見かけたら早めに駆除を検討しましょう。
3.アメリカカンザイシロアリの被害
アメリカカンザイシロアリは、在来種のシロアリと比べて深刻な被害をもたらす危険な害虫です。短期間で大きな被害を引き起こします。乾燥した木材も好んで食べるため、湿気の少ない屋根裏でも被害に遭ってしまうのです。
巣が細かく分かれているので発見が難しく、巣の再生能力も高いために被害は広がりやすくなります。他のシロアリに比べると羽アリによる被害が多いのも特徴です。飛距離は長くありませんが、生存率は他種よりも高いとされています。
屋根裏のシロアリ被害を放置するリスク
屋根裏のシロアリ被害を放置すると、以下のようなリスクがあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
構造的強度が低下する
シロアリは木材の内部を食い進み、柱や梁などの重要な構造材を空洞化させていきます。そのため、屋根裏のシロアリ被害を放置すると、建物全体の安全性を脅かす深刻な問題につながります。
屋根裏は、建物の重要な構造部分が集中している場所です。屋根の重みを支える梁や、建物全体の強度を保つ重要な部材も配置されています。このような構造物がシロアリによって侵食されると、建物の強度が著しく低下して危険です。
シロアリ被害は外から気づきにくいため、知らない間に内部の食害が進行します。気づいた時には致命的なダメージを受けているケースも少なくありません。
駆除と補修の費用が高額になる
シロアリ被害の修理費用は、発見が遅れるほど、修理費用が高額になります。
初期段階で発見できれば、局所的な処置で済むケースもありますが、被害範囲が広がると数百万円規模の修理が必要になることもあります。
建物を支える構造物や床下などに被害が広がった場合は特に深刻です。
資産価値が下がる
シロアリ被害は住宅の資産価値を下げる要因にもなります。中古住宅として売却する際にも、シロアリの被害履歴は大きなマイナスポイントです。
駆除済みであっても、過去のシロアリ被害は不動産取引において重要な告知事項となります。建物の耐久性や安全性に対する不安要素にもなるので、将来的に売却を考えている方は特に注意が必要です。
屋根裏のシロアリを早期発見する5つのポイント
屋根裏のシロアリ被害を早期発見する方法は以下のとおりです。
- 屋根裏の柱や壁を叩く
- 屋根裏の蟻道を確認する
- 天井建材の色をチェックする
- 羽が落ちていたら要注意
- 粒状のフンはアメリカカンザイシロアリの可能性大
それぞれ詳しく解説します。
1.屋根裏の柱や壁を叩く
屋根裏付近の柱や壁を木槌や指で叩くと、内部の被害状態を確認できます。
健全な木材は重厚な音が響きますが、シロアリの被害を受けた箇所は空洞化していて軽い音がします。柱の根本を中心に壁や梁を丁寧に確認しましょう。
2.屋根裏の蟻道を確認する
シロアリは光を嫌う習性があるため、移動する際には木材のカスなどに分泌物を練り合わせた「蟻道」と呼ばれるトンネルを作ります。
蟻道は茶色い筋状の道で、柱や壁に這うように伸びているのが特徴です。柱と壁の接合部や暗がりの角などは特に注意して観察してください。
蟻道はシロアリ被害の証拠とも言えます。発見したら速やかに専門業者へ相談しましょう。
3.天井建材の色をチェックする
シロアリの被害が進行すると、天井の建材に変色が現れることもあります。雨漏り跡のような茶色いシミや、湿気を帯びたような変色には特に注意しましょう。
下記のような場合もシロアリ被害の可能性があります。
・屋根裏付近の建材の表面がやわらかい
・建材を触ると簡単に凹む箇所がある
定期的に天井全体の色むらや質感の変化をチェックして、早期発見につなげましょう。
4.羽が落ちていたら要注意
外から屋根裏に飛来した羽アリは、着地すると自分で羽を切り落とします。そのため、屋根裏に大量の羽が落ちていたら、すでにシロアリが営巣している可能性が高いです。
建材に羽アリが潜んでいることもあるので、専門業者に連絡をして巣ができていないかどうかを調査してもらいましょう。
5.粒状のフンはアメリカカンザイシロアリの可能性大
アメリカカンザイシロアリは特徴的な粒状のフンを残します。材木から押し出されたフンは、床や棚の上に集積することもあります。
粒状のフンを見つけた場合は、すでに被害が進行していると考えていいでしょう。建物の構造に影響を及ぼしている恐れもあります。被害の拡大を防ぐためにも、早めに点検を依頼しましょう。
屋根裏でシロアリを発見したら、早急に専門業者へ相談を!
屋根裏でシロアリの痕跡を見つけたら、放置せずに専門業者へ相談しましょう。シロアリは短期間で建物に深刻なダメージを与えます。大切な家を守るためには、早期発見と迅速な駆除が何よりも重要です。
定期的な点検も欠かせません。日頃から屋根裏の状態をチェックして、被害を最小限に抑えましょう。屋根裏は自分で探検するのが難しいので、専門業者に定期点検を依頼するのがおすすめです。